
ウミネコさんのヒナの足に生態調査用のタグがついています。「子供なのにカワイソウ!」と思われる人もいるかもしれませんが、僕たちニンゲンの学術研究やウミネコの保護のための措置なので、ご理解いただければと(僕は関係者ではないので、勝手ながら)思います。
それでもやっぱり納得できない人には...例えばこんな説明はどうでしょう?
僕たちニンゲンは物の形を理解したりニオイで相手を判別したりする能力が劣っているから、ウミネコ同志なら確実に個人(個鳥?)を認識できるのに、僕らはウミネコ一匹一匹を認識することができません。だから、例えば「このウミネコ、去年も会った!」なんて再会の感動が得られないわけです。
コンピュータが発達して、もしかしたら将来的に「ウミネコの個人を認識するプログラム」が出来るかもしれませんが、今のところ、それもありません。
だから、一部のウミネコさんに、タグをつけさせてもらいます。
ウミネコさんが八戸から旅立った後、よくぞまた八戸に戻ってきてくれたって、タグを見ればわかります。一度会ったことを証明するために、タグを付けるんですね。タグがついた成鳥がいるということは、ウミネコさんがまた帰ってきてくれたことになるんです。
蕪島の環境をずーっと守っておくから、また、帰って欲しいんだよという願いと誓いが、このタグには込められているんですね。ほら、結婚指輪みたいなもんですよ、ニンゲンで言えば。結婚指輪のことを、枷(かせ)のように言う人っていないですよね。永遠の誓いを輪という形に封じ込めた指輪と同じような気持ちで、ウミネコさんにタグをつけさせてもらっている。その代わり、蕪島の環境を、しっかり守る。
港町八戸と、港の反映を彩るウミネコさんのつながりが、形になったもの。それがタグなんだと思うんです。ウミネコさんの管理をしている方々のご苦労や、港町としての八戸の歴史や、環境を守りたいという想い...そんな想いが、永遠をあらわす輪という形になっているんだ、と思います。
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