
八戸は水産業が盛んなので、専門の加工業者さんもたくさんあって、「八戸水産加工団地」なる辺り一帯全部水産加工会社さん! という興味深い場所があります。魚が多い時期は活気づく場所ではあるんですが、八戸は5〜6月にかけて一年で最も水揚げ高の少ない時期を迎えるので、この時期の(さらに夕暮れの)水産加工団地は、しんとしています。
まばらに空き地が散らばる水産加工団地は、その歴史の長さから古い建物も混在していて、「この壁はどんな素材で出来ているんだろう?」と不思議になるような建物もちらほら。科学や技術を元にして作られた建物なのに、その古さによって人懐こさや温かみを得た団地と、一斉に咲く草花たち。放置された空き地の、ただそこにあるだけの空間。
暇そうな顔をして、一匹だけウミネコが空を飛んでいく、夕暮れ。
その場所は実際に行くと最初は退屈な場所かもしれませんが、じーっと目を凝らして見ていると、不思議な調和が見えてきます。古びていく建物と、毎年枯れる代わりに毎年新しく芽吹く草花たち。古さと新しさの調和が、空き地の上に浮かんでいるような気配を感じます。ガランとした空間の気配そのもののようなテイスト...僕はそんなテイストを写真に撮りたいとファインダー越しに探しまわるんですが、どうにも難しいので、一度直接ご覧いただくと良いかもしれません。
ふと空き地を振り返った時、ぽっかりと浮かぶ言葉にできない感慨を見つけたら...それです、僕が撮ろうとしていたものは。
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