
機械が錆びて、土に染み込む。それは汚染なのか、汚染じゃないのか? 浅学にして僕はよく分からないのですが、そもそも地球の質量の35%は鉄なんだし、それほど問題じゃないような気もする。ミネラルだし、血の中も鉄だらけだ。
ただ、きっと怒る人はいるんじゃないかと思う。機械は人の業とか環境汚染みたいなカテゴリーに入れられるだろうし、土は自然の一部として理解されているだろう。だから、機械の錆が土に染み込むことを印象的に悪く思う人は少なくはないと予想する。
けれど、漁業と工業が発達した八戸で生まれ育った僕としては、錆の独特の赤い色は決して忌むべきものではなくて、むしろ産業や人々が今日も動いて富を生み出し続ける活動からにじみ出てくる汗のようなイメージを持っている。鉄はその身を挺して形を保持し、圧力を跳ね返し、富を生み出して、錆という汗を流す。その錆は雨で広がり、流され、土にも染み込んでいる。
鉄のみならず、あらゆる機械も建材も、人でさえ、錆び続けていると言える。錆びはそんな風にして、必要な役割を長い時間をかけて終えながら、土に染み込んでいく。
そんな風景を、僕は好む。




