
びっくりしたら「1年寿命が縮んだわー」なんて言う。驚いただけで寿命が縮むのなら、風邪をひいたり転んだりしたら、きっともっと縮むだろうなぁ。例えば風邪で1週間寿命が縮むとして、毎年風邪をひくと・・・1年間は72週間ちょっとだから、72年ほど生きると寿命が1年縮むことになる。「毎年風邪をひくと、おしなべて1年寿命が縮む」と言葉にすると、予想以上にリアルに聞こえてくるから面白い。
一方で、驚くぐらいで寿命が縮むのなら、気持ち良いことをしたら寿命が伸びてもおかしくない。例えば週末に一泊二日のんびりと温泉宿で過ごしたら、1週間ぐらい寿命が伸びても良い気がする。計算すると・・・「毎月1回温泉に泊まりに行く生活を5年間続けた場合、約1年寿命が延びる」ことになる。例えば75年間毎月温泉生活を続ければ、寿命に15年のボーナスが加えられ、90歳まで生きられる。適当に置いた数字だけれど、これも案外リアルな数字になったように感じる。
上の計算では「生活習慣を人生何十年というスパンで見てみると、寿命に大きな変化が出そうだ」という見地で考えてみたけれど、別の考え方をすると、「今日1日過ごす間に行った様々な事や出来事すべてについて寿命のプラス・マイナスを積算して、結果が『寿命プラスマイナス0』の場合は、天寿を全うできる」と言うこともできる。さらには、積算結果が『寿命プラス1日以上』なら、その人は死なないはずである。
例えば、僕の今日の1日はこんな感じだ。
- 朝:起床。つつがなく出社。寿命マイナス10分。
- 午前:つつがなく仕事。コーヒーを飲む。寿命マイナス5分。
- 昼休み:友人と下らない話をして大いに笑う。寿命プラス1時間。
- 午後:つつがなく仕事。ミーティング1件。寿命マイナス5分。
- 夕方:定時で会社から出る。寒いけど気分は良い。寿命プラス10分。
- 夜:大好物の生ハムと、読みたかった本を2冊ほど買い上機嫌。寿命プラス20分。
- 深夜:趣味に時間をたっぷり使えて気分が良い。寿命プラス20分。
- これから:健やかに寝る予定。寿命プラス30分。
合計すると、今日ぐらい上出来な日だと、平日で仕事があったにも関わらず寿命はプラス2時間になる。しかし、今日という1日=24時間を消費してその分寿命は減っているから、24−2=22時間だけ、僕は死に近づいた訳だ。・・・なんて具合に色々下らないこと考えて仮想的な寿命を伸ばしたり縮めたりしてみたところで、僕自身のカラダは確実に死に近づいているという事実だけは揺るがない。僕が日々感じる腹痛や頭痛やチクリとした胸の痛みのいずれかが、致命傷になる日が来る。不思議なものだ。
なんで急にこんな話を書いたかというと、(僕の寿命が1時間伸びた)昼休みに、「死ぬならどんな場所が良い? 老後に死に場所として選ぶなら、どこ?」という話になったからである。
僕は少しだけ考えてから、「海のそばがいい」と答えた。




