
八戸の人なら、タイトルを読んでも「あっ、そう」と流してしまうでしょうけれど・・・それ以外の人はビックリされたかもしれませんね。北海道の人も、こんな言葉を使うかな?
八戸では、「とうもろこし」のことを「キミ」と言います。
僕の実家では、祖母のイトコが近くに畑を持っていて、毎年必ずとうもろこしの収穫のお手伝いに行くんですが、そのお手伝いの後は毎日おやつはキミになります。小腹が空いたらキミ、晩酌のお供にもキミ。ばあちゃんがデカイ鍋で何十本とゆでたキミをはプラスチックのボウルに入れられ、(最近は少なくなりましたけど)蠅がつかないように布巾がかけられて、台所の棚の中へ(こちらも最近は冷蔵庫になりましたが)。
家族が三々五々に集まっては、適当にキミを食べている。子供の頃の僕は上手く食べられなくて、食べ終わったキミはぐちゃぐちゃ。でも、いとこのお兄ちゃんはキレイにキミの実の一つ一つを根っこからはがして食べている。親指で器用に一列の実を外して「ほら、イモムシ」なんて冗談のひとつと一緒に食べさせてくれる。
いやはや、思い返すだけで「なんて素晴らしい食生活と、食文化なのだろう!」と感動してしまいます。八戸といえばやはり「海」だけど、陸だって素晴らしい。
ああ、キミが喰いてぇ。
・・・やっぱり、こう書くと如何せん変態っぽくていけませんね。
じゃあ、ポップコーンは?
とうもろこしは「キミ」ですが、ではポップコーンは何て言うんでしょう? 「ポップコーンなんて最近のものなんだから、方言なんて無いだろ?」と思われ方、残念でした。ちゃんとあります。僕もポップコーンの由来はよく分からないんですが、確かに方言は存在していました。
ポップコーンを八戸で何と呼ぶか。その名も「ドンキミ」。
アルミホイルの小さなフライパンにポップコーンの材料がすべて入っていて「あとはガス台で熱するだけでポップコーンが! しかもアルミホイルが膨らんで楽しい!」っていう商品が新発売された頃、喜んで買って帰った僕から説明を受けて、ばあちゃん曰く。
「なーに! すたにたげのがどんきみつぐるんだってが!」
(なんだって! そんなに値段の高いものが、ポップコーンを作るものだなんて!)
ポップコーンという言葉の響きにビバリーヒルズ的なものを感じていた子供の頃の僕は、「それはドンキミだ」と言われてちょっと切なかったなぁ。不思議なもので。
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