
生物学や人工生命といった学問に興味があって、研究していた頃がありました。人間の原理・・・というか、命の原理というか、この世の中の原理のようなものに興味があったんですね。残念ながら研究はモノにはならなかったんですが、今でもその興味は持ち続けていて、例えば今日紹介する「NHKスペシャル 脅威の小宇宙・人体Ⅲ 遺伝子」などは何度も何度も繰り返し見てしまうぐらい好きです。
シリーズの中から、第1回の最後のナレーションを抜き出してみます。名文です。
命あるものは、遺伝子を持ちます。およそ40億年前、この星に生まれた生命は、親から子へ途切れることなく遺伝子を受け渡してきました。その遺伝子の絆は、私たちヒトの中にも、脈々と生き続けています。遺伝子を持つことは、あなたが地球生命の生命の子孫であることの証なのです。
そして、遺伝子を受け継いだ者は、その一生を精一杯生き抜いてきました。その繰り返しが、地球生命を豊かに育んできたのです。この惑星の生命を支えてきたもの・・・それは、親と子を、生命と生命をつなぐ命の絆の細い細い糸、遺伝子・DNAだったのです。
僕たちが普通「イトコ」というと、せいぜい5世代ぐらいしか考慮に入れません。僕の祖父母が「この人は血縁関係がある」と認識している程度の人たちのことを「一族」とか「身内」とか、そんな風に表現しますよね。血縁関係が認識できることを根拠としているアヤフヤな概念として、「イトコ」という考え方は運用されているわけです。
でも、もっともっと遡っていくと、僕たちはたった1つの原始生命の子孫なんですね。「血縁関係があるという事実」をイトコの根拠にしたとしたら、すべての人間どころか、すべての生き物が「イトコ」になります。なんか不思議な気分です。
そして、そんなイトコ同士が殺し合ったり、一方で手を取り合ったりしながら精一杯生きてきた証が今のあなたであり、僕なんだなぁ、実に。先祖さん達が色々と失敗したり成功したり、テンションを上げたり下げたり、ムラムラしたりゲンナリしたりしながらの結果が、今の僕たちだと思うと・・・いやはや、なんとももう少し上手い事人生を送れてもいいような気がします。きっと先祖の人たちも同じように考えていたんだろうけど。
でもまあ、そんなやるせない思いも、後世に託せば良いわけで。なんせ地球はイトコ同士に囲まれてるし、時間も太陽が爆発するまでの何億年かはあるわけで。だからこそ、子供を作ることは大事だなぁと思うわけで。子供を作ることは、先祖から受け継がれた生き物の可能性そのもの・遺伝子を未来に手渡すことになると同時に、僕たちが生きる間に成し遂げられなかった「イトコ同士が上手い事生きていくための、何かしらの『良いこと』」の開発を続けることになりますもの。親のエゴを過度に押しつけられるのはイヤだろうから、子供に色々と自分の欲求不満をぶつけるのはしたくないんだけど、ただ「多分、世界って楽しいぜ!」という雰囲気は何とか教えてあげたいと思う。世界はイトコと良いことに満ちている。だからこそ、「とにもかくにも世界はGoodだ」という認識を子供に伝えることが、親のたった一つの義務かもしれないとすら思う。
そんなこんなで、若い人たちは「俺ってダメだなぁ、何にも出来てないもんなー」なんてテンションを下げていても始まらないし、そもそもみんなそんなだったはずだと思うから、ガッカリしないで飲みにでも行こうぜ! なんて思ったりもするんです。
若干話が逸れましたけど・・・「NHKスペシャル 脅威の小宇宙・人体」、面白いですよー。可能ならシリーズ化して、そこで語られる素晴らしい事実や名文を僕なりにまとめてみようと思いますので、お楽しみに。
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