
タイトルだけ見ると、「あ、このサイトの管理人イカレたな」と思われそうですが・・・
・・・幼稚園ぐらいの頃、家族でドライブしてたんです。両親は前、僕だけ後ろ。まっすぐな道で、特に会話もない車はマッタリとした雰囲気。やる事もない僕は、息で窓を曇らせて落書きしたり、ほっぺを冷やしたりしながら、すっかり暗くなった車窓の風景をぼんやり眺めていました。黄色くて大きな月が出ていて、山の稜線をかすめながら淡く町を照らしていました。
そこで、小さい頃の僕はこう考えました。
- 車が走ると、道沿いの家も信号も電柱も、車の後ろへと去って行く。
- でも、月はいつまで経っても車の後ろに去らない。いつまでも、見えている。
- さらには、後ろに過ぎていく山に比べ、月は少しずつ前に進んでいるように見える。
- これはもしかすると、月が僕たちを追いかけているのではあるまいか?
僕はあまりの恐怖に泣き出し、両親に助けを求めました。
「月が追いかけてくるよぅ!!」
すると母親がケラケラ笑い出し、「ああ、そうね、でも大丈夫よ」なんて気楽に言うのですが、僕はそんなんじゃ安心できません。
「月が追いかけて来てるって!!」
「月が僕たちをーー!!」
いつまでも泣き叫ぶ僕、ケラケラ笑う母・・・家族の団らんのヒトコマのような光景ですが、ここで父がとんでもない行動に出ます。
「意味分かんねーんだよ!!」
父、振り向きざまに僕にゲンコツ。母、「だからね、この子は月がいつまでも見えているのがまるで追いかけて来ているように・・・」と父をなだめるが、父はまだ意味が分からない。頭の上にはでかいはてなマーク。僕、頭を抱えて後部座席でうずくまって泣く。月に照らされる、妙な雰囲気の車内。
今となっては笑い話だし、月は僕たちを追いかけて来てなどいない事も理解できます。でもなんか、父も完璧ではない事とか、理不尽さが面白さに変わる時がある事とか、子供の想像力は逞しいという事とか、いろいろと教訓めいた中身があって不思議と忘れられない子供の頃の思い出です。
僕の住んでいる町は高い建物がたくさんあって月はキレイに見えにくいけれど、八戸の月はどんなだろうなあ。
結論:月がキレイな季節になりましたね。
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